【宁】【拆】【不】【逆】
身体は凍りついたように動けない。
凛の青ざめた顔を前にして、指先が震える。
真琴のときみたいな冷静さを取り戻せない。
凛が消える。
その思いに刺激され、呼吸が苦しくなる。
それはない。そんなことあってはならない。
「何してる!早く退けッ!」
御子柴部長に突き飛ばされた瞬間でさえ、涙が溢れたことに、遙は気づいていなかった。
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